この記事では120歳まで生きることを目指し、自らの肉体を徹底的にデータ化して管理する実業家、ブライアン・ジョンソンの出生図(ホロスコープ)を深く読み解いていきましょう。彼は自身の体に年間数億円を投じ、老化を克服し、人生を極限まで延長することを目指しています。
私は彼のスローガン「Don’t Die(死ぬな)」を知り驚いたんですよね。Netflixも見ました。彼の極端とも言える「サイボーグ化」への情熱の裏には、一体どのような心があるのかみてきましょう。
1:「Don’t Die」に至るまでの道
毎日自身の血液データや心拍数を緻密に計測し、サプリメントや食事を完璧にコントロールするブライアン・ジョンソン。昔の写真を見ると「油ぎってギラギラしていた」人間臭い姿は消え、現在の彼はどこか無機質な、宇宙人のような美しささえ漂わせています。
彼は過去に20代後半から30代前半にかけて自ら創業した決済会社「Braintree」の激務に追われていました。それと同時に、生まれ育ったモルモン教の信仰を捨てる決意をし、当時の妻とも離婚するなど、人生のあらゆる基盤が同時に崩壊していました。 この過酷なストレスから、彼は約10年間にわたり、重度のうつ病に苦しむようになったそうです。
2013年、彼はBraintreeをPayPalに8億ドルで売却し、3億ドル(約450億円以上)を超える個人資産を手にしました。経済的なストレスから解放された彼は、「残りの人生をかけて、人類の存続に最も貢献できることは何か」を考え始めます。 彼はまず、脳のデータを測定するヘルメットを作る「Kernel」という会社を立ち上げました。人類の課題を解決するには、まず人間の脳を理解し、アップグレードしなければならないと考えたからです。しかしいくら頭脳や思考を整えても、欲望や暴食、不摂生によって身体が破壊されてしまうという限界に直面。そこから今のBlue Printプロジェクトに発展したようです。
感情や思考を排し、身体のアルゴリズムに身体の管理を委ねる。
彼自身が実験台となり超厳格なアンチエイジング実験を開始しました。「体のデータは嘘つかない」という考え方です。感情と心は切り離しています。この彼の考え方がホロスコープのどの天体に現れているのかを見ていきましょう。
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1:基本の太陽と月

出生時間は14:10ということをXで書いておりましたので、ハウスも見れます。アセンダントは蠍座。世の中のタブーとされている性や死を超えて深く探究していこうとします。アセンルーラーの一つ火星は双子座で、キャッチーな情報を選んだり、書いたり発信したりということに熱中します。もう一つの冥王星は天秤座11ハウスにあり仲間やクラブ活動を熱心にやっていくようなことも追求してくでしょう。
太陽は獅子座。自分がヒーローになって輝くことが追い求めるテーマ。華やかに自己表現する。しかし土星が隣にあるので、控えめだったり、自信のなさがあったりしたかもしれません。土星は責任と欠乏を感じさせるので、「これではダメだ」と自分の人生に対して厳しさもありそう。
月は安心感。射手座はまさに宗教のサインです。神を信じ前向きな自分でいると安心を得られる。高い目標に向かって自分を情熱的に燃やしその火をみんなに分配し良き世の中になっていくことを求めます。月は幼少期、母との関係でもあります。お母さんが宗教に熱心だった、あるいは母親が曖昧な存在だったとも読めます。
この太陽と月は本当に納得できる教義を持つために、自分自身が熱狂的になりそれを体験していく人生です。
2:データ(乙女座水星)で支配するホロスコープ
彼のホロスコープで最も大事なところは、知性を司る乙女座にある10ハウス(社会活動)の水星だと思います。彼は10天体のうち「地の元素」をこの一つしか持っていません。一つだけのエレメントは効きやすいです。
乙女座水星(逆行)は細やかで完璧主義
乙女座の水星は本来の力を最も発揮できる場所にあります。土のエレメントですから見えるところでステップを踏み間違えずに任務遂行するような水星です。しかし彼の場合は逆行しています。これは思考が内省的になり、何度も検証を重ねる完璧主義的な傾向を強めます。世界に対して感度のよいアンテナなので過剰に情報が入ってきやすく、それを全て処理しようとする。かつて彼が、自分がおかしくなるほどオーバーワークに没入したのも、この水星の過剰な働きによるものでしょう。
彼は「自分の意思や心に決定権を持たせるのは危険だ。データなら嘘をつかない」と語っています。これは、目に見えない「感情」という不安定なもの(オポジション魚座)を排除し、数値という確実なデータ(乙女座)を大事にするのだと思います。
肉体の悲鳴を無視しやすい配置
この水星は、火星とカイロンに緊張するアスペクトを持っています。
カイロン詳細→
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カイロン(キロン)が示す魂の傷と癒し〜夢の中に現れる傷つく癒し人の元型
| 天体・ポイント | 配置・角度 | 心理的・象徴的意味 |
| 双子座火星 | 水星と90度(スクエア オーブ3セパレート) | 水星に対して過敏さをさらに与える。積極的で負け嫌いな思考。能力で負けたくない。 |
| 牡牛座カイロン | 水星と135度(セスキコードレート オーブ0!) | 肉体が発する微細な悲鳴を、知性が絶え間なく無視し、修正し続けようとする。過去の物質的・経済的な欠乏感からくる慢性的な痛み。 |
特に、傷を象徴するカイロンとの135度はオーブ0なのでとても意味が強い。傷ついた肉体(牡牛座カイロン)に対してデータで完璧に健康管理(乙女座水星)するという配置にも感じらえます。
神話のカイロンは最後教え子ヘラクレスによって足に毒矢を受けそれが元で死すべき存在となりました。カイロン含め私たちは死を必ず迎えるんだけど・・ブライアン・ジョンソンの不死運動は、そんなカイロンの運命に抗うかのような強烈な知性だと感じます。
2:蟹座の金星・木星が求める家族の中での安心感
そんなデータ一辺倒の冷たさとは、対照的に、蟹座に金星と木星があります。これは「感情が豊かで母親のような安心を求めたり与えたりすることの価値と信仰」です。しかし幼少期の物語は金星も木星もあまり感じられない悲しい出来事があります。
宗教の理想と両親の離婚
彼はモルモン教の家庭で育ちました。この教えでは「家族は死後も永遠に共にある」という理想が掲げられています。ですから離婚は御法度。しかし現実には彼の両親は離婚しました。母親に引き取られ5人兄弟の中で育ったようです。
木星は信仰です。蟹座にあるから「家族こそ我が命」みたいなところもあったのではと思われます。でも信仰を貫けなかった両親にがっかりしたかもしれない。宗教に対して疑問を持ったかもしれない。神を裏切ってしまった罪悪感もあったはずです。
自らも宗教を脱会
2013年に自らもモルモン教を脱会しています。宗教って生き延びるための信念=土台ですよね。宗教心によって人生は導かれます。これがあるから苦しい現実もなんとか乗り越えることができる。だからこの土台を失うということはブライアンにとって、幼少期の親の離婚と同じぐらいアイデンティティを失う大変な体験だったと思います。蟹座の「信頼できる人との感情での一体感」を手放した。なぜならそこには自分の安全安心がなかったから。安心は月も示しています。射手座の月と海王星は宗教による安心の喪失を示しているのかもしれません。
家族を再構築する新しい経典「聖なる儀式」
彼は今までの宗教を脱会したことで、その宗教コミュニティからは追放されてしまった。蟹座の金星(価値)と木星(信仰)を持つホロスコープの持ち主なら、非常に辛い出来事だったと思います。でも最近はこんなことがあったようです。
- 断絶した父との和解: 確執のあった父親を自宅に招き、自らの健康メソッドで徹底的にケアする。
- 息子と一時期同居:息子も父であるブライアンの思想の下で同じような生活をしていた
- 血脈の純粋さを取り戻す儀式にみえる輸血(若返りのため): 「息子から父へ」という三世代間の輸血。
ここから感じるのは蟹座の持つ「血縁」や「血脈」「ルーツ」に対する強いこだわりです。「血縁の温かさ」や「安心できる居場所」が十分に感じられなかった。だからこそ大人になった今、自分の手でその価値を証明しようとしているように感じます。そのための新しい経典『Blue Print』が必要だったのだと思います。既存の宗教で満たされなかった彼は「新しい宗教=Blue Print」という新しい経典をつくりあげているところなのだと思います。太陽と土星は9ハウス、宗教の部屋にあります。自分自らが輝く信仰を持ちそれをルール化し世の中に啓蒙する・・というイメージになります。
4:トランジットの水瓶座冥王星とカイロン〜テクノロジーによる肉体救済
現在、空を動く天体は、彼の人生に劇的な転換期をもたらしています。
水瓶座冥王星のインパクト 水瓶座に入った冥王星(AI・テクノロジー)が、彼の出生図の牡牛座カイロンと厳しい角度を取っています。さらにブライアンは今、カイロンリターン(カイロン回帰)という、約50年に一度の大きな転換期に差し掛かっています。
これは、テクノロジーを用いて肉体の苦痛や老いを自撮りや実況のように客観化し、強引にコントロールしようとする現代社会の影かもしれません。徹底的なデータで傷を癒すような試みにも感じます。徹底的な数字から体を癒すというまったく新しい癒しが社会的にも普通になってくるのかもしれません。
最近X上でブライアン・ジョンソン自身が「自分の死が予測できますか」を言葉を放ったものだから、さまざまな占星術師がコメントしています。(死期は占わないものと思っていたのだが多くの占星術師がコメントしているのに驚いた。)
もしかしてもうすでに彼の寿命の予測はだいたいできていてそれと占いを比較して、占いや迷信を超えた「データの完璧さ」を実証したいのかもしれませんね。
5:心から目を背けるための完璧なシステムは、本当に私たちを救うのか?
ブライアンのやり方である数値による完璧な管理は、一時的な安心を与えてくれるのかもしれませんが、無意識にある「寂しさ」や「過去の痛み」は、血液データがどれほど美しくても消し去ることはできないのではと思います。肉体は死なずとも魂が死んでしまったら生きることは苦痛なのではないだろうか。
ユング心理学では「感情」を大事にします。「好き嫌い」の感情機能は自分にとって何が大事で何が大事でないか?を選ぶ大事な機能です。この感情を客観的に見て、そして仲良くなることが、「魂」とつながることそのものだと思います。
無意識領域の感情は夢などにもでてくるでしょう。あなたの無意識の感情は何を語っているでしょうか。あなたの無意識が何を語っているか、夢解きセラピー・箱庭表現セラピー・心理占星術セッションでお話してみませんか?
参考記事→「私、めっちゃ腹立ってるわ!」〜大人が押し込めた隠れた怒りの叫び、そして箱庭で気づいたこと
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