占星術を仕事にしている、と言うと「最初からこの道だったんですか?」と聞かれることがよくあります。いいえ、全然違うんです。
今日は少し個人的な話になりますが、ホロスコープのMC(仕事の方向性を示すとされるポイント)が乙女座にある私が、どんな仕事を経て今に辿り着いたのかを振り返ってみようと思います。「乙女座 MC 仕事」と検索してこのページに辿り着いた方の、何かヒントになれば嬉しいです。
アイデンティティを失ったところから始まった占星術との出会い
私は美術系のデザインの学校を出て、デザイン会社に就職しました。でも、そこについていけずに辞めてしまったんですね。当時はまだブラック的な働き方が当たり前の時代でしたので、体力的に無理だった・・。体力なくなると気もまわらなくなるし、仕事も丁寧にできないし、考えられなくなってくるからミスも多くなる・・皆様も体験ないですかね?
そしてそれまでの私は「美術・デザインをしている私」という、アイデンティティを持っていました。でも仕事を辞めたことで、その仮面をすっぽり失ってしまった。さらに仕事場では自分の力にまったく自信を失っていましたので、社会復帰難しそう・・とも感じていました。自分はこれからの長い人生一体何していったらいいのかな?と、人生はすごく長そうで絶望もしていたのです。
そしていったいこの時期に何が起こっていたのか?ということを納得したくていろいろな本を読んでいくうちに、西洋占星術にハマったというところです。
中学生の頃から雑誌で占星術には触れていたけれど、自分の人生を照らすものとして機能し始めたのは、このアイデンティティの喪失があったからこそでした。私はここから「体力勝負の仕事は無理だ、競争の中でやってくのも無理。これではまったく会社向いてないんじゃない?さぁ何をしていったらいいか?」と考えていました。
乙女座のMCと「事務作業」という誤解
当時読んだ占星術の入門書には「乙女座の仕事=パソコン事務作業・健康管理」というようなことしか書かれておらず、あまりにも大雑把でよく分かりませんでした。今なら乙女座の仕事のイメージがもっと豊かに広がることが分かるのですが、20歳そこそこの私はまだそこまで理解していなかったんですね。(今思えばデザインの仕事も相当に乙女座な仕事だったと思うのですが・・・)
それでもとりあえず「乙女座らしい仕事」をやってみようと思い、医療事務の資格を取り、小さな個人病院でレセプト業務(月末に診療記録をパソコンに入力する仕事)に就きました。まさに乙女座的な、健康管理と細やかな事務作業の世界です。正確にやり遂げること・分からないことはきっちり聞くことまたは調べること・時間内に集中すること・データ打ちの技術・・をひたすらやっていたように思います。
でも、黙々と一人で作業を続ける仕事だけをこのまま一生続けるのは、自分には難しいと感じたんです。それは多分他のホロスコープ内の惑星たちがざわざわしていたのだと思います。他の惑星もつかってくれと・・・・。
この間にも乙女座的な版画を学び始めていた
私は短大で銅版画をちょっと学ぶのですが、卒業後はそんな時間なんてありませんから、すっかりやめていました。デザイン事務所もやめて一旦は芸術の世界を切り離していました。しかしある時やっぱり好きだから作品つくろうと思って、近所に奇跡的に版画工房を見つけ通い始めます。
版画という表現方法自体も、乙女座的です。今思えば。獅子座的な大爆発するようなアートとは違い、多色刷りの版をと合わせる緻密さ、繊細な用紙を使う時の丁寧さ、紙やインクといった素材への向き合い方。小さな世界に心を込めて細やかに作品をつくる。情熱がいったんセーブされ、冷静な工程を経て形になる・・そこには乙女座らしい世界がありました。
しかし私は乙女座のMCだけど、冥王星しか入っていない。
月は牡羊座だから基本はとっても大雑把・・・・・細かすぎる作業は超苦手なのです。
そこで版画の先生から勧められたのは「ゴム版画」でした。この大雑把に彫れる材質は私の感覚とあっていたようで、1回個展も開いたことがあります。その後消しゴムはんこを彫ってサビはんカードをつくったのもこの経験からなのです。
ギャラリーで開花した乙女座らしさ
そんな時、そこの版画工房の先生が「バイトを探しているギャラリーがあるよ」と紹介してくれました。それがギャラリー兼アンティークショップでのスタッフの仕事でした。
振り返ってみると、この仕事も本当に乙女座的だったと思います。商品整理、伝票書き、作家さんから預かった作品の額装、値付け、ホームページの制作、ギャラリー展示のハガキのデザイン、パーティ準備、DM送付、商品送付、作品受け取り、骨董市の出店……細やかな作業の連続です。なんとかやりこなせるようになりました。
デザイン事務所ではダメダメだった自分でしたが、ここで「社会から求められている」喜びを味わいました。乙女座ってやっぱり仕事を感謝されることに存在意義を感じるんだと思います。
お店では扱っていたのは高級コレクターズアイテムというより、女性が日々日常づかいできる食器や雑貨。時々ジュエリー。家具。女性社長は乙女座でした。ターシャ・テューダー(乙女座生まれ)のように、花を生け、店先にガーデンをつくり、ブルー&ホワイトの食器でお茶を飲む・・・そんな「日常に美を宿す」世界観でした。
毎日の生活の中での家事労働の中で(乙女座)キラっとしたもの、上質なものを使うことで気分があがる・・そんな小さな夢の喜びを提供していた場所だったと思います。裏側では戦場のようでしたが。
またギャラリーでは主に版画を扱っていました。これはいわゆるジークレー版画のような大量プリントではなく、自分で彫って刷っている作家さんを中心に企画展をやっていました。社長が良い作品を見つけにいって作家と交渉し企画する。社長はアンティック商品も探すの好きだったし、良い作品を探すのが好きだったのだなと思います。乙女座社長の趣味は、「織り目正しくて上品さ」がありとても素敵な商品や作品が並んでいるお店でした。とにかく買い物大好きな人でした。
そんなアンティック屋にいたから「あなたもアンティック屋さんをやるのか?」と時々お客さんに言われていました。私はそもそも買い物そんな好きじゃないし、あんなに海外で買い物できる体力はないし、在庫かかえるのも大変だと感じていましたので、その選択はなかったです。
MCひとつでは見えない仕事の全体像
この後の私は、双子座7ハウスの太陽・水星が象徴する「人の話を聞く力」に導かれ、占い師・カウンセラーとしての道を歩み始めます。その体験談は次の記事でお話しします。次の記事→双子座・7ハウスの太陽が開花させた傾聴力― 占い師の原点になった雑談の記憶
MCは確かに「仕事の方向性」を示す大切なポイントですが、それだけで職業がすべて決まるわけではありません。太陽・月・木星・海王星……ホロスコープ全体をひもとくことで、初めて自分の仕事の本当の形が見えてくるのだと、今振り返って強く感じています。
ご自分のホロスコープのMCが何を意味しているのか、そしてチャート全体からどんな仕事の可能性が読み解けるのか気になった方は、ぜひ心理占星術のセッションでご一緒に見ていきましょう。
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