ユング派の夢分析 元型 シャドウ 勉強ノート 2

元型 アーキタイプって何?

勉強ノート1では無意識には個人的無意識と普遍的無意識があることを勉強しました。

人間の普遍的無意識の内容の表現のなかに、共通した基本的な型を見出すことができると考え、ユングはそれを元型と呼んだ。

ユング心理学入門 河合隼雄 培風館 p95

その無意識の中に元型があるという考えなのですね。種類は

・セルフ
・グレートマザー
・セルフ
・シャドウ(影)
・アニマ
・アニムス
・プエル
・プエラ
・老賢者
・英雄
・トリックスター
などがあります。どれか聞いたことあるのではないかしら?

しかしこの元型はゲームの主人公たちのように個別のキャラとして、はっきり無意識に住んでるわけではありません。

元型は無意識内に存在するものとしてあくまで人間の意識によっては把握しえない仮説的概念であり、これの意識内におけるはたらきを自我がイメージとして把握したものが元型的イメージ(原始心像)なのである。

無意識の構造 河合隼雄 中公文庫p95

元型は可能性であり、そのものに接近できることはできません。私の元型のイメージですが、これは太陽だなって思うのです。直接見つめると太陽は光るパワーがありすぎて目が潰れてしまいますよね。元型も太陽のように荒々しいもので、使い方によっては人間を殺してしまう。人間如きがうっかり接近できることができないのです。しかし太陽は見なくても暖かさで陽が出てるかわかります。見れなくても、存在しているということはわかっている。人間の意識になんらかの効果があって「ああ存在するな」と思うようなもの。その荒々しいものは原始心像になってようやく人間が把握できるものになる。

夢分析でも今井先生に言われたことがあって「元型は人間を超えたものを要求してくることがある、それをなんでも受け入れると現実は破綻してしまう」と言われました。夢の中でも無意識側から「ああせいこうせい」って言ってくる時があるのですよね。時々その通り仕事させられていたり、時々は「もうつきあってられない」とノーと言うこともありました。

そして元型は頭で理解できないものだと思います。本で読んだだけでは、理解したことにならない。そこに触れた内的体験こそが元型が理解できるのです。

朝になって太陽が昇る現象と、それらによって彼らの心の内部に引き起こされる感動とは不可分のものであり、彼らにはその感動と昇る太陽とは区別されることなく神として体験される。実際このような体験を把握することは、合理的な思考法のみで固められた人にとっては、なかなか困難である。

ユング心理学入門 河合隼雄 培風館 p98

元型は合理的で論理的に考えるものではありません。その非合理的で割り切れない世界を理解するにはやっぱり夢だと思うのです。夢は心に直接働きかけてきますし、元型から生まれるイメージが散りばめれています。さらにその元型存在が現実世界にも影響を与えているんだと「実感」していくことが多いです。

私の夢ではやっぱりギリシア神話のデメテル(母親元型)が強くあることがわかりました。そしてそのエネルギーは親の家系にも良くも悪くも強く働いていることに気づき愕然としました。気づいたことで自分の家系的に持っている特徴がよくわかったしそれを生かして、生きていけばいいのではないかとも思うようになりました。

元型の強い力がどんな風に発揮されてるかがわかると、逆にその力に振り回されなくなります。次に元型の中でもシャドウについて考えてみたいと思います。

シャドウ(影)の元型

元型の中でシャドウって面白いなと思います。太陽の光がなければ影ができないのですよね。なので光とセットなんです。とても大事なところだと思うんですよ。光と影によってモノクロ写真は芸術作品にまで高められます。明るいだけの作品ではのっぺりして面白みがありませんね。

影の内容は、簡単にいって、その個人の意識によって生きられなかった反面、その個人が認容しがたいとしている心的内容であり、それは文字通り、そのひとの暗い影の部分をなしている。

ユング心理学入門 河合隼雄 培風館 P101

夢の中で「嫌いな人」が出てきた場合は、それ自身も夢見者の一部であると言われます。シャドウはとてもわかりやすい、あなたの嫌いな人があなたのシャドウ元型です。影は自分の中にあると認めたくないので簡単に人に「投影」してしまいます。

影は河合隼雄先生の本だと同性の人として夢にでてくるが多いそうです。私の夢では中学時代のいじめっこが時々でてくるのですよね。夢の中で1度は男性に「一回この人に会ってみたらどうだ」と言われたのだけど「絶対いや」と拒否していました。まだ影と向き合いたくない時期だったのでしょう。まだ直接話していませんので私はまだ影を真の意味でわかっていないということでしょうね。

あと実際の夢分析で感じますけど、アニムスでも嫌な感じだったりするのは出てきますから同性だけでもないのかも?って思います。

心の中のシャドウの人格が強くなってくるのは多重人格という症例になっていくようです。少し前の韓国ドラマではこんなドラマもありました。

アメリカで静かな生活をおくるスンジン財閥の御曹司チャ・ドヒョン(チソン)。お人好しで誰にでも好かれる性格だが、実は多重人格という家族にも明かせない秘密を抱えていた。ある日ドヒョンは別人格の一人であるセギの仕業により、いつの間にか韓国へ向かう飛行機の中へ。その帰国途中で覆面小説家のオ・リオン(パク・ソジュン)と精神科の研修医であるリジン(ファン・ジョンウム)兄妹に出会う。その後、ドヒョンはリジンと再会するが、その時ドヒョンはセギの人格に切り替わり、なんとリジンに告白してしまう!セギの行動が全く記憶にないドヒョンと、めまぐるしく変化する彼の様子に混乱するリジン。やがて、リジンはドヒョンが多重人格であることを知り、ドヒョンはリジンに自分の主治医になって欲しいと依頼する。多重人格になった原因を探り始める二人、そこには過去の事故とリジンの影が見え隠れしていた。一方で、セギは主人格であるドヒョンを抹殺し、リジンを手に入れようと画策していて…。

http://killme-healme.jp


このドラマだとメイン人格の物静かなチャ・ドヒョンが抑圧してきた7人の他の人格がでてきました。特に攻撃的なシン・セギという人格が乗っ取ろうしていしました。

影が力を持ってくる・・・これは河合先生の本だと「影の反逆」という言葉になるでしょう。あまりに抑圧してきた部分が逆に力を持ち始めてくるのです。

この映画のチャ・ドヒョンの多重人格の原因も過去に本当にトラウマな記憶があったようなんですね・・。それらを紐解いていくのがまた面白い話でしたよ。

こんな風に物語には「悪」がなければお話にならないのです。それは心の中の物語も同じです。ユング派では相補関係を第1に考えますから悪なければ善もないということですね。

否定的な影が現れる夢

影には3種類あると考えると良いそうです。

まず個人的な影ーこれは自分自身の一部だと認めがたく、しばしば侮蔑的に他人に投影される個人的な性質や弱さのことです。次に文化的な影ーこれはある集団や文化が共有している一般的な特徴や欠点ですが・・・・たいていは偏見に満ちた態度やステレオタイプや、スケープゴートにするといった形で他の集団に投影されます。そして元型的な影ーこれはこころの奥深くに存在する未知の暗闇という、人類に普遍の性質です。

K.Aシグネル 女性の夢 誠信出版p135

単に自分が過去抑圧して忘れてしまったものだけでなく、深さのレベルはいろいろあるということです。個人的な影にはシン・セギのように利己的で攻撃的で扱いにくくやっかいな部分。それは物静かなチャ・ドヒョンにとっては受け入れ難い部分でしょう。それを知らないことはシグネルによれば「自分自身をごまかしていること」になると言います。

文化的な影は、シグネルによれば「夢の中にでてくる集団ならどんなものでも」ということだそうです。私の夢でも「偉い先生のいうことを聞く集団」というのが出てきたことがあります。これも偉い男性にいうこと聞かなくてはならないという私の影、または文化的な影が出てきたのかもしれません。

元型的な影。これはもっと無意識的だとシグネルは言っています。もしかしたらコロナ時代には人々はこの濃い影を多く感じているものかもしれません。巨大すぎて個人が立ち向かうには大変そうなものです。ここまでくると個人で立ち向かうものではないと思う。

私の「影」シャドウの夢

私が最近見た夢で、とんでもなく否定的な影だったのは「オンボロのスラム街そのものみたいな船が向こうからやってきて、私がその船を繋留する」という夢でした。ほんとボロボロで嫌だな〜〜って感じるものでした。街だから集団なので個人的でもあるし文化的影ではないかと思います。まるでオペラの「さまよえるオランダ人」の幽霊船のイメージだったのですが、夢を見た人が感じたことも夢分析ではとっても大事なのです。

夢では影は汚いもの、ゾンビやおばけ、汚らしいものなどに現れるようです。でもその汚いもの中に新しい道に向かう材料があるのだとユング派では考えるようです。

過去の家系のご先祖がやり残した集合的な「ゴミ」がやってきたように感じました。

その後の私の夢は母方の先祖の話に遡り、そこには思いも寄らない曽祖父と祖母の関係性らしき物語もありました。半年後ようやくそこから抜けた・・・ということを経験しています。

私の夢の変遷はこちらの講義で聞くことができます。


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