占星術で考える準惑星エリスについて

天文学のエリス

天文学から見たエリスとは・・・・?

エリス136199 Eris)は、太陽系外縁天体のサブグループである冥王星型天体の1つ。準惑星に分類され、冥王星と同じくらいの大きさと考えられている。
2003年10月21日に撮影された画像に写っているところを、マイケル・ブラウン、チャドウィック・トルヒージョ、デイヴィッド・ラビノウィッツにより2005年1月5日に発見され、同年7月29日に発表された。発見当時は太陽から97天文単位離れたところにあり、黄道面からかなり傾いた楕円軌道を約560年かけて公転していると考えられている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/エリス_(準惑星)

公転冥王星よりさらに遠い星ですね。周期は580年。冥王星より遠い天体があった!ということで一時占星術業界でも話題になってました。

神話のエリス りんごを投げて戦争を起こした

エリスは「不和と戦争の女神」です。wikiより画像。

アッティカ黒絵式キュリクスに描かれたエリス
紀元前520年頃、旧博物館所蔵


ホメーロスによれば、軍神アレースの妹で彼に従う。ヘーシオドスによれば、夜の女神ニュクスの娘で不和を好み、口争いや殺人などの種々の災いの母でもある。戦場では血と埃にまみれた鎧を着て槍を持ち、火炎の息を吐く。

女神テティスとペーレウスの結婚式に招かれなかった腹いせに、「最も美しい女神に」と記した黄金の林檎を宴の場に投げ入れ、ヘーラー、アテーナー、アプロディーテー3女神の争いを惹起し、パリスによる裁定(パリスの審判)を仰ぐことになり、トロイア戦争の遠因を作った。

https://ja.wikipedia.org/wiki/エリス_(ギリシア神話)
絵画『不和の黄金の林檎』。プラド美術館所蔵。

ああ〜〜真ん中にリンゴが!右側の甲冑姿がアテナ。ヘラは男性の隣かな。アフロディーテは真ん中の女性でしょう。エリスは、三人の女神たちが争いをはじたのをみて「ざま〜〜〜〜!!!!!」と言ったとか言わないとか。そこからこの三人は誰が美しいのかか!とパリスという羊飼いに美しさコンテストの審査員させたのですよね。


まずヘーラーは、世界の支配権をもってした、アテーナーはあらゆる戦において渝(かわ)らぬ勝利を約束しようという。アプロディーテーはもっとも平凡な日常的なもの、世にことなって容色(みめ)美しい美女を与えようと唆した。そして年若なパリスは、その純情から富谷権力や名誉を措いて、うつろいい易い美と愛情の誘いに乗ったのであった。

呉茂一 ギリシア神話 新潮社 p363

ゼウスが判定を下さず、パリスという若者にしたのは年寄りの知恵なのでしょうか?何か若いエネルギーから新しい物語を産ませようとしているのかと思います。そしてパリスはアフロディーテ=りんごのシンボル金星を選んだのです。やっぱり若い人には金星の世界は魅力があるのよね・・・。

金星は基本「自己価値」の惑星だと言われています。自分の好み・・ですよね。この好みは実は争いも生みますよね。生まれ育った家族を考えてみてください。自分が親と同じ美の価値だったら、葛藤はないですけど、例えば、女の子だったら「洋服の好み」が出てくる時に、お母さんと好みが違って好きな洋服着れないって意外と深い爪痕残していたりするのですよね。ここで反抗する子はとことん戦っていくでしょう。

さてりんごを投げ込んだエリスの気持ちのイメージですが、この「ざまぁ〜〜〜〜〜」はネットスラングでは「メシウマ」という言葉ではないかと思います。「嫌いな野球チームが負けて飯がうまい」という意味から始まったみたいなのですが、今では他人の不幸をおかずにして美味しくご飯食べているという様子ということらしいです。

で、学術用語では


シャーデンフロイデ(独: Schadenfreude)とは、自分が手を下すことなく他者が不幸、悲しみ、苦しみ、失敗に見舞われたと見聞きした時に生じる、喜び、嬉しさといった快い感情。

https://ja.wikipedia.org/wiki/シャーデンフロイデ

これになるのではないかなと思うのです。シャーデンフロイデ・・・って響きは素敵なんだけど心の「闇」が言語化されていて不気味に思います。

エリスはこの人類共通の心の闇を顕現させている存在ではないかと。

だれでもこのドロドロした感情があるけれど、その感情は今みたいにSNSがなかったらそんなに味あわない感情だったかもしれませんよね。

エリスは「りんご」をパーティに投げ入れました。その後女神の持ち物や美しさ競争がはじまってしまいました。

りんごはいろいろな象徴がありますね。エデンの園でアダムとイブも、この魅力ある実を食べて神の楽園から追放されました。白雪姫も魔法使いにだまされて食べてしまった。現代では「りんご」はMacのロゴ!

Iphoneの登場はみんな驚いたでしょう!魅力もありましたよね。

これよって様々な情報が、手の平のスマホに入ってきた。出会いの場がさらに増えまくった。それによっていろいろな戦いや問題も多くなった。金星は天秤座のルーラです。交流や出会いを楽しみます。facebookの世界は天秤座って感じがします。

エリスが発見されたのは2005年。facebook創業は2004年。iphoneが発表されたのは2007年。

facebookやスマホによって他人の動向がすぐわかるようになって「自分と他人」を比較することが多くなってきた。あの人みたいになりたい!という憧れもあるでしょうし、それになれない自分に気づくと、劣等感に苛まれる。無力感にもなりそうです。

「悔しい・・・」というも嫉妬になるかもしれない。そして成功していた人が落ちぶれていくのをみて、こっそり「メシウマ〜〜」と思ってしまう・・・・・

でもその行為は、無意識下では自分自身を傷つけていることになる。

本当は自分のなりたい憧れ像がめちゃくちゃになって喜ぶ=自分がめちゃくちゃになって喜ぶと同じ現象ですよね。

ちなみにapple社を設立したうちの1人、スティーブ・ジョブスのホロスコープ。



出生時間はastododatabankだとAAなので正確です。ジョブスの牡羊座の月に注目。エリスとぴったんこ合です。(エリスはマルスの妹分なので火星マークと似てるのがマークです)

月とエリスが合の人は世の中たくさんいると思うのだけど、ジョブスが持ってるというのは象徴的。月というのは無意識の欲求ですから、そこにエリスのエネルギー混ざり合わさっている。世の中に混乱を起こすかもしれない新しいまだ誰もやったことのない魅力的なりんごを作りたい欲求がある。

この月とエリスはさらに土星と冥王星から135度。135度はこんな意味です。

予期せぬ事態、分裂と再編、道を踏み外す飛躍的な回り道など、未開の地を開拓する冒険者などのチャートに顕著に見られる。

Frank.C.Clifford Getting to the Heart of your Chart P41 DEEPLの自動

土星と冥王星は大きなプレッシャーの中での社会の責任を果たして行くと思うのだけど、ジョブスは月という欲求に過大なプレッシャーあったようです。しかし冒険者だから前人未到のことをやり遂げたといえるでしょう。エリスの力を巨大な責任とプレッシャーによって、実現化してしまった。世界中の全ての人に分け与えてしまった役割の人だったのかもしれません。

さらには月のノード軸ともスクエアになっていて、一筋縄ではいかないけど、多くの人に受け入れられそうな配置も持っています。今まで遠くの闇に葬られていた、エリスが世の中に舞い降りてしまったという感じがしますね。

エリスの神話はトロイ戦争の引き金になっています。そしてまた戦争とオリンピックの起源がつながってたり・・・・とても妙な象徴がたくさんあるのでもっと読みたいですね。

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