ユング派の夢分析を西洋占星術家がうけてみた

ユング派の教育夢分析を2年受けつつ、クライアントさんに夢解きをしています

チューリッヒ ユング研究所の分析家・臨床心理士・公認心理師の、夢告堂研究所の今井晥弌先生に夢分析を受けて、2022年現在2年が経過しています。毎晩の私のちっぽけな夢がこんなに力強くメッセージを毎晩送ってくれていることに本当に感動しています。夢分析ってどんなもの?どんなことがわかるの?実際に受けて考えたことを書いてみようと思います。占星術家として考えたことは、後のほうに、書いています。

追記:022・9・23 私が夢解きをさせていただいたクライアントさんの夢の事例を発表させていただきます。1年半以上受けてくださっている方の初回夢含む3回の夢です。今井先生には何度もスーパービジョン受けておりますが、一人の方の夢を振り返ったことでさらに勉強になりました。人間の無意識って本当に不思議です・・・。



夢分析と夢占いの違い

「こんな怖い夢みちゃったぁ〜」みたいなことってよくあると思うんですよね。そういう時は夢の意味を知りたいですよね!私もそうです〜。例えば黒いカラスがでてきたがこの夢は吉なのか凶なのか?など知りたくなるわけですね。

しかし夢解きはそれとはちょっと違います。夢にでてくる物はシンボルとして捉えるわけだけど、ではその物がその見た個人にとってどんな意味があるのかというのをとても大事にするわけですね。

例えば「バイクに乗る」夢だったら夢占いだったら、「スリルを味わいたい」とか「早く何か到達したい」とかそんな言葉として本やネットでは書かれている可能性が高そうです。

その意味はそれでいいんだけど・・・

バイクがその人にとってどんな意味を持ってるのか?というのをもっともっと深めていくのが夢解きです。

「あなた」にとってどんな印象があるのか?

過去、自分が乗ってたらどんな印象があるだろう?事故ったりしたことがあったらどんな印象だろう?他人の事故を見てたらどう感じるだろう?今仕事で使っていたらどう感じだろう?

バイク一つでもその人とバイクの象徴の関係で意味は何層にもなっていきます。その中で自分にとってのコアな意味を浮上させていきます。

私だったら、以前中型を乗っていて、恐怖もあったけど、とても開放的にさせるものだった。あのスピード感が最高だったなぁ・・ということと、現実問題、年齢重ねたしもう乗るのは無理だな・・という寂しさなども出てきます。そうすると、私に取ってはバイクがもう体力的に無理だと諦めてしまったことのシンボルにもなってくるのです。

夢はそのままだと忘却してしまう

実は・・・・私は2018年から他のブログに自分の夢を記録しておりました。そのブログは昨年夢分析を受けるまでの夢をつらつらと記述していたのですが、その記事数なんと290記事!

でもほとんど忘れてる。

そのブログを今見てみると一部は「なんか見たかもなぁ・・」って思い出すんだけど、ハッキリ意識化してなくてバラバラな状態のまま放置されているのですね。

このイメージを例えると、

海にもぐって魚はとってきた。しかしその魚をイキの良いまま捌かずに、その魚の種類もろくに見ずに冷凍してしまって「この魚なんだっけ?食べれるんだっけ?いつ取ってきたんだっけ??」で冷凍庫にあるような。


こんなのが記事で保管されているんです。もう解凍する気も味わう気もありません。

「魚をよく知っている人」に聞いて、イキが良い時にさばいて味わうと「ああこれはアナゴだな」とか「マグロだな」とか、美味しいとか美味しくないとか理解できるのですね。

なので夢は「目覚めている」人と一緒に、それらを明確にして、もう1度味わうことをしないと「眠り」のまま忘却してしまうと実感したのです。

夢に意識を向けるという意味で、夢日記はとても良いことだったと思うけれど、メモしただけでは私の場合はダメでした。

一方でこの1年の夢解きしてもらった夢は、自分の中で意識化されているので覚えているし、その流れが把握できています。これはもの凄い差だと思います。

夢は小さな物語が積み重なって大きな物語ができている

ユング派では初回夢が今後の治療の展望を表す夢とされていて、とても大事に扱うそうです。

これはコロナで緊急事態宣言のでていた2020年の夏に見た夢です。その頃いろいろやり尽くした感があって、そろそろ実家に帰る時期ではないか?って思っていたのですが、こんな夢見て不思議だなと思っていました。その時はよくわからなかったのです・・。

これから始まる40回ぐらいの夢とアクティブイマジネーションは、夢告堂研究所の夢解き実践講義で振り返りとして今井先生に解説していただきました。

1回ごとも面白いのですが振り返りをすることでさらに大きな物語になっていて素晴らしかったです。すごい情動も動きました・・・。

毎日の夢が積み重なって大きな物語が潮流のように流れています。夢の1個1個を見るのも大事なんだけど、背後の大きな潮流があってその大きな物語は本当の自分自身と繋がる大事なものです。

以前の私のように夢日記だけつけててるだけでは、大きな物語にまとめられなかったです。やはり無意識の潮流を見れる船頭である分析家が必要です。

夢の世界は夢の独特のサイクルがある

夢の世界はこちらの世界とは違うサイクルがちゃんとある。

心の深い世界はちっぽけな私を超えて、大いなる潮流があります。それを知ると個を超えた深いものと繋がる神秘的な感覚があります。そのサイクルは、心の変容過程なのですが、錬金術の賢者の石を精製する過程と重なっていると考えられているようです。

今井先生から勧められた本です。

「もやす」「とかす」「かためる」「たかめる」「ころす」「わける」「つなぐ」

『心の解剖学』錬金術的セラピー原論 E.Fエディンガー著 岸本寛史・山愛美 訳  目次より

この工程が心の変容と重なるのですね。こうやって心は変容と再生を繰り返していってるのだなぁ。不思議だな・・・と思います。今どのサイクルにいるのかなということがわかると、「ああ今こういう時期なんだな」って立ち位置が理解できますね。

この流れはこの通り厳密にはいくわけではなさそう。いったり来たりしながら、化学変成していくようです。心は多層で、行ったり来たりしながら変容していくようです。

西洋占星術とユング心理学

ユング派では「元型」という人類共通の心のエネルギーのパターンを考えます。占星術の惑星の象徴も神様たちなので、「元型」を表していますよね。これがどのような配置になっているか?を理解するのできることが占星術の素晴らしいところです。占星術の配置を知ると、「無意識に動かされていた元型」の物語が客観的に理解できます。でも夢分析を受けて、ホロスコープだけでは説明できない、さらに深いものを感情として体験していると感じています。

現代では心理占星術が広がっていて、ユングの思想と占星術を結びつけることをしています。リズ・グリーンさんは有名ですね。ユングの元型の考え方と占星術を結びつけてあって、それまで普通の占星術の本しか知らなかったので、20代で読んで感動した記憶があります。

またユングと占星術を考えている方は、マギー・ハイドさんですね。

私がユング派の夢分析を受けた今、マギー・ハイドさんの文章で考えさせられるところはこちら・・・・

占星術家にとって鍵となる問題は、元型が占星術のシンボルと互換性があるかどうか、ということで、この二つの繋がりは、ユング自身によって認められているように見える。

マギー・ハイド ユングと占星術 p145

これが占星術家としては気になるところですよね。はたして簡単につなげていいのでしょうか?

元型は、イメージであると同時に情動である・・・それが元型的イメージだとわかるのはそれが情動をはらんでいるためである。それに対して占星術のシンボルはクライアントによってではなく、占星術家によって作り出される。

マギー・ハイド ユングと占星術 p148

そこなんですよね〜〜〜!!!!!「元型はイメージであると同時に情動」

ホロスコープで描かれた元型は惑星として現れています。惑星は神様たちですからね。出生図でそれを強く感じる人もいるかもしれませんね。土星の「ねばならない感」とか、火星の「怒り」であるとか。天王星の引き裂かれる感覚とか・・・。

またトランジットでこのエネルギーは感じやすいかもしれませんね。私はとくに冥王星アセンダント通過時期とか、ドラゴンヘッドのリターン時は自分のエゴを超えた出来事に押し流されて感じです。

でもその経過のエネルギーがよくわからなかったっていう人もいます。出生図でも惑星のエネルギー認識できないこともあったり、知的な理解だけで終わってしまうことも多々あります。

そんな中で元型が、イメージと情動で生き生きと迫るように感じられるのはやっぱり夢だと思うのです。

元型(あるいは元型的モチーフ)と占星術象徴のつながりは、見かけほどには単純なものではない。

マギー・ハイド ユングと占星術 p148

そうだと思います。夢の象徴をホロスコープにすぐ結びつけたくなるんだけど、そこはちょっと待つのが大事なことのようです。なぜならユング派のやり方で進めるなら、本当の無意識に動いてもらうためには、知的な理解で限定しないことが大事なことだとよくわかったからです。

ホロスコープと夢の関係  3代前からのドラゴンヘッドの複合的ストーリー

そして私の経験では、夢は出生図のホロスコープを必ずしもすべて反映しているわけではなかったけれど、でもとても微妙な絡み合いがありました。

出生図でいうと、私の出生ホロスコープの火星は「そんなに強くない惑星」として長年思っていたものでした。私の火星はヘッドと合はありますが水瓶座にあるしアスペクトも水星と120度一つだけで、クールな火星だと思ってたんです。

しかし夢分析とアクティブイマジネーションでは、私の深層心理には抑圧され続けた先祖から受け継いだ「怒り」が濃く蓄積されていて、父権的なものと対立していた様子がわかったのです。

アクティブイマジネーションでは曽祖父らしき人と祖母らしき象徴がでてきていたので、その関係性における葛藤だと推測しました。父権的なものはシンボル的には土星です。私のホロスコープではディセンダントに乗っていますので、そこと対立は、そのまま夢とホロスコープは繋がっていますね。ちなみに曽祖父のドラゴンテイルと私の土星はオーブ1度コンジャンクションなので強い因縁としてもあります。ホロスコープから考えると私はいつも父権的なものに見張られてるという配置ではあるのです。内側私。外側曽祖父。

しかし私個人のネイタルの土星に「怒り=火星」のアスペクトはホロスコープにはないのですね。ネイタルでは盲点だったと、けっこう驚きだったのですよねぇ。

でも深読みするとアクティブイマジネーションしていた時のトランジットでは私のネイタル火星にトランジット土星が通過している頃ではありました。トランジット2022年2月はちょうどこのアクティブイマジネーションをやってました。外側がトランジット。

そして私の火星は祖母のドラゴンテイルと合なのでありまして、因縁めいています。外側が祖母のチャート。(12時でとると、私と祖母のネイタル月は牡羊座で同じ度数でもあります画像はありません)

曽祖父と祖母のシナストリーチャートからわかること

これにはアクティブイマジネーションの物語での葛藤らしきものが、曽祖父山羊座の土星、祖母牡羊座火星スクエアではっきり示されてました。このスクエア見た時は鳥肌でしたねぇ。こういう瞬間が、ホロスコープが大きく語ってくれる瞬間ですね。

外側曽祖父。内側祖母。二人は出生時間不明なので12時でとっています。しかしこの彼らのシナストリーを私のネイタル火星に、トランジット土星で味わうってなんとも不思議な感じ。曽祖父の出生時間は不明ですが12時だと祖母のテイルと合、私のヘッドと合。これが布置なのか。



夢やイマジネーションでそんな昔からの先祖の葛藤まで訴えてくるということに驚きました。さらにホロスコープも3代にわたる葛藤を深く示してくれてることがわかり、まだまだ私に見えてないところがあるんだなと思ってビックリしましたよ!

でも、もしホロスコープでそこまで読んでいたとしても、その怒りをどう解消させるかまではホロスコープは語らない。

私は土星のような象徴に対して、無意識下で、我慢しなくてはと思ったり、あまり関わりたくないと思っていたり、怒りすら感じていた。それは個人的なものでなく家系的な怒り、継承された恨みみたいなものですが、その根っこはどのように昇華させるか?

それはやっぱり夢解きだと経験から思います。

夢で個人のホロスコープすべてを説明することはできない。でもどこか一部は語っている。個人ホロスコープで夢も全部語ることはできない。でも一部はかぶっている。でも両者はどこかで助け合っているし、ホロスコープも夢もその人がその人らしく魂から生きるための役立ってくれる叡智のツールには違いはありません。

出生図がさらに深い意味を帯びてきた

今回この経験でホロスコープの意味が深まったことがあります。私は、自分の出生図アセンダント合の海王星の意味が知りたくてずっとホロスコープや自己探求をしてきたようなものです。海王星は4ハウスルーラなので「家系の夢」が私の生まれた時に乗ってている。その夢のによって私は古い家系から離脱できたのだな、いうところまでは理解していたのだけど、いまいちはっきりしなかったのです。

しかし曽祖父のヘッドが私のアセン海王星合という配置が今回はじめてわかり、「曽祖父の人生においてやっていきたかったこと(ドラゴンヘッド)」が、私の今生の夢であることなのだと理解しました。これは射手座の高等教育や哲学・宗教を学ぶことなのだと、一層強く感じています。曽祖父は教育には興味があったと思います。なぜなら娘である私の祖母には、田舎の農家の家には珍しく、女学校にまで行かせています。もしかして射手座の曽祖父は家を継いで農業はやりたくなかったかもしれない・・などと考えると、なお一層、私の今の立ち位置はいろいろな布置があって今ここにいるのだなぁと感慨深いです。

こんな先祖とのつながりが感情のドラマとしての体験だけでなく、ホロスコープで確認できるとホロスコープもさらに深まりますね。尊い流れで自分が生きてるなぁと実感する。そして彼らの夢を過去の夢や理想を実現するべく私はもっと学びを進めていくのだ!と決意を新たにすることができました。

このような経験をした私が、クライアントさんを夢解きをする時は、最初はクライアントさんのホロスコープは見ないようにしています。ホロスコープからこぼれ落ちてたり、隠されてる情動をみていくのが夢解きだなあと思うからです。知性的に占星術の象徴で限定させないやり方がいいのではないかと感じています。

占星術は自己分析カルテ、夢解きは治癒や人生の大きな出来事の準備をさせる

例えば・・・・健康診断されてカルテが出ます。あなたは貧血ですよとか、コレステロール高いですよとかでますよね。もしちょっと不調であれば薬が処方されますね。薬は体のエネルギーを変えていきます。体重がオーバーだったりしたら、運動しなさいよとか言われることもあるでしょうね。

それと同じようにホロスコープは心を分析したカルテ、夢は治癒のための薬やトレーニングと考えてみてください。無意識との関わりをつなげ直すトレーニングが夢解きだと思います。知性ばかり使って魂との分断が普通になってきている現在、夢を通してその繋がりを思い出すのは、本当に大事なことだと思います。


そして夢は、自分の傷だけでなく両親の傷、ひいては一族のテーマの傷まで意識させます。ホロスコープも「傷」を表すシンボルはありますよね。もちろん大変な思いをされてきてそのシンボルを経験した方もたくさんいらっしゃると思います。ではそれをどう治癒させていけばいいんですか?という時に、ホロスコープの限界があると感じます。そこから先は夢解きが機能してくれると思うのです。夢には傷を治癒させようとする大きな力があります。

心の中にはさまざまな元型が住んでいますが、その中に必ず「治療者としての元型」があるようです。

ある人が病気になった場合、「治療者ー患者」元型が布置されることになり、病者は自分の外にいる治療者を求めることになるが、同時に彼自身の中にいる治療者も活性化されることになる。病気の人の中にある、心の治療者を「治療的要因」と呼んだりする。それは患者自身の中にいる医者なのであり、患者の外の世界にいる医者ぐらいと同じぐらい病気を治すのである。

A・グッゲンビュール・クレイグ 心理療法の光と影 p103

心の機能はほんとすごいですね!!みんなの心に「ヒーラー」が存在している。元型の働きは味方をしてくれていて、いつでも良い方向に向かわせようとしている。夢解きを続けると元型を活性化させますから、元型の一つてある内面の医者やヒーラーのような存在が高まってくるのですね。

夢解きを通してその力を信じることができると人生に大きな安心が生まれます。

情報が多くなっている現代、正解を外側に求めたくなると思いますし、外在化させているばかりになりがしですが、それでは何も心に残りません。あなたの心は素晴らしい力を持っています。

夢も占星術も「こころ」を表していますが、眺める位置が違います。占星術は客観的に自分のこころがわかる。どんな時期かということがわかる。自我の意識を未来に向けさせることで心の新しいエネルギーは生まれます。

一方、夢は情念を伴った体験として直接理解されます。無意識レベルの情動は根底から人生を変容させる力があります。両方が組み合わさると魂の理解が深まり、この人生がぶれなく進むと経験から確信を持って思うのです。

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