1、愛され方と愛し方に落差のホロスコープチャート
フリーダ・カーロ。大事故にあいながらも絵を独学で学び、女性シュルレアリストとして世界に名を刻んだ画家です。
痛みと生命力が同居する彼女の作品は、見る人の胸に深く刺さります。痛々しいほどに赤裸々な自画像は、彼女が「自己の内側を見つめ続けた」証でもあります。
心理占星術の視点から見ると、フリーダのチャートは「内なる痛みを芸術という形で統合しようとした人生」を示しています。
wikiより
経歴コヨアカンの出身。ドイツ系 ユダヤ人移民でルーマニア・オラデア出身の写真技師の父・ヴィルヘルム(メキシコ移住後は対応するスペイン語名のギジェルモに改名)とメキシコ先住 民の血を引く母・マティルデの間に生まれた。6歳の時にポリオに罹患して右足が不自由になる。また二分脊椎症を患っていた。更に1925年9 月17日、乗っていたバスが路面電車と衝突し、肩の脱臼、肋骨・鎖骨・背骨・骨盤の骨折、右足の粉砕骨折など瀕死の重傷を負った。
入院中に 絵を独学で学び、ディエゴ・リベラにその才能を認められ、1929年8月21日にリベラと結婚。しかしリベラとフリーダ双方の浮気(フリーダはバイセク シュアルであった)や、バス事故の後遺症に伴う流産などが重なって1939年に離婚するが翌年復縁し、以降は怪我の後遺症に苦しみながら創作活動を 行う。ヨーロッパ的な感性にインスピレーションを得、知的かつ特徴的な独自のシュルレアリスムは、フランスのシュルレアリストに高く評価された。
メ キシコで最も有名な画家の1人で、特にイサム・ノグチやレフ・トロツキーとの不倫など、その奔放な恋愛遍歴は、メキシコやラテンアメリカの女性の理想像の 1つとされ、何度か映画化されている。メキシコ共産党員でもあり、居室にヨシフ・スターリンの肖像を掲げて暮らしていた。
1953 年、右脚を切断した。
1954年7月13日、肺塞栓症で逝去。47歳没。コヨアカンにある彼女の生家・通称「青の家」(La Casa Azul)は、現在「フリーダ・カーロ博物館」となっている。

太陽・海王星コンジャンクション 溶け合う自己と理想
フリーダカーロは1907年7月6日生まれ。
太陽は蟹座の14度。
太陽は蟹座なので家族やその親密につくっていく関係性が大事です。また養育と言う意味もあるんで子供や生み出したものを大事に育てていくという意味になるでしょう。心理占星術的には、太陽は「私はどう在りたいか」という意識の核です。彼女にとって、その核は「守り、育てること」でしょう。子どもを持てなかった悲しみは、自画像という形で自分自身を「産み育てる」行為へと昇華されたのかもしれません。
家族というグループは大きくしていくと民族になります。彼女はメキシコの民族を代表する芸術家として有名です。とてもカラフルで力強い絵を描きます。メキシコのお土産を見るとカラフルな色のものがとても多いですがあの強烈な色彩はフリーダの絵画にもみられますよね。強烈な色彩は強烈な太陽の土地で生まれる。生きるエネルギーに満ふれた世界。
太陽と海王星がほぼ同度で合(コンジャンクション)しています。太陽と重なることで、自我の輪郭がにじみ出す感覚が生まれます。8ハウスからの海王星、死の淵のようなところからの自分を溶かしてしまう海王星が太陽のそばにあります。何かヤバイ世界に飲み込まれる感覚と隣り合わせ。自己と他者、生と死の境界があいまいになりやすい。それはアイコン(集合無意識の中でイメージ像として記憶される)としての宿命でもあります。フリーダの顔は、今も世界中の人々の無意識に住み着いています。
しかし同時に、8ハウスからの海王星は死の淵に隣接した場所から来ています。自我が溶けて自分を明け渡す様な感覚。彼女の絵に繰り返し登場する体に何かが入ってくる傷つく感覚は、この太陽海王星の「影の側面」を外に出したものとも読めます。
太陽のサビアンシンボルは「蟹座 14度:北東の大きな暗い空間に向いているとても年を取った男」

私はこのシンボル「あの世へのトンネル」を見つけて飛び出す寸前の老人のイメージです。霊的な知識を持っていてこの人物はあの世への道筋を知ってる人というイメージです。太何度も死の縁を歩きながら、それでも生の側に踏みとどまり続け一筋の希望をいつも見出そうと生き抜いたあり方に重なります。
海王星のサビアンシンボルは「蟹座 13度:とても目立つ親指で少し曲げられた手」私のこのシンボル解釈は「少し曲げてある親指」という意味にとりました。親指は意志の強さ。でも少し曲げているので周りに合わせて柔軟に意思表示をするのではと考えています。
この太陽サビアンも老人、海王星サビアンも親指(父親)と考えるとユング心理学でいう「父の娘」という元型が彼女の中に強く動いていたとも考えられます。

月は牡牛座30度──大地に根ざした美と感覚の女神
月 は牡牛座30度です。サビアンシンボルで「牡牛座 30度:古代の芝地をパレードする孔雀」

フリーダが選んだ表現手段が絵であったのは、とても月・牡牛座的です。概念ではなく、身体と手で直接世界を刻み込む行為。メキシコの土の色、花、生々しい肉体、それらはすべて「牡牛座の月が安心できる素材」です。サビアンでは伝統的な文化の世界をこの世で作り出し派手に練り歩くという度数。アーティストとして職人的につくっていきたい欲求があります。美しい文化を大事にします。そして土の匂いのする力強いアートなのではないかと思います。
太陽(蟹座)と月(牡牛座)はミューチュアルレセプション(相互受容)の関係。お互いが相手の支配星のサインにいるため、ふたつの惑星が本来の力を発揮しやすくなります。これは「感情と自己表現が深く結びついていた」ことを示し、彼女の芸術の豊かさの源でもあります。
アセンダント獅子座・MC牡牛座 「見せること」が使命
アセンダント(上昇点)は獅子座。これは「世界の中で自分はどのように存在するか』です。
獅子座のアセンは、何かとりかかるときに劇的な表現をしたり目立つこと、変わっていることへ行動を起こしやすい。または世界に対して堂々と王様のような態度をとり世界はドラマチックでその中にいる主人公の私!という感覚がある。舞台の上にいることで本来の自分が動き出します。フリーダの凛とした佇まい、存在感ある顔立ち。あの強烈な自画像の見せ方は、まさに獅子座アセンの雰囲気です。しかしそれは作られたものではなく、「見せることで自分を確かめる」という内的な必要性から来ているのかもしれません。
MCは牡牛座。神から与えられた自分の役割・社会的な目標、が芸術と美を通じたものであることが示されています。月がMCの近くにあることは、自分の感情や身体の体験を社会へ届けることが天職であることを強く示しています。
蟹座と山羊座のオポジション 革命家の緊張
蟹座山羊座の間のオポジションがビッチリ見えてきますよね。矢が刺さっているみたいに。蟹座 家族や身近な人との共感で心を安定させてていくこと、山羊座は結果を出すことを目指して社会に実際的に役立って行くこと。
この二つがどんどん過激に強くなっていくのがオポジションですね。惑星もかなりタイトなコンジャンクションで緊張し切っています。
蟹座側(11ハウス) → 家族、感情的なつながり、安心、夢と理想(太陽・海王星)
山羊座側(5ハウス) → 革命、改革、社会変革、鋭い怒りと行動(火星・天王星)
フリーダはこの二極を、「社会で活動する強き女性としての生き方」と「母として家族をつくる女性」というエネルギーで動いていたのではないかと思います。
山羊座にある火星と天王星は突然行動や怒りが暴発するような鋭さがあります。山羊座にあるので実際的な社会に役立つために改革することに熱中する。
1910年からメキシ コでは革命が起きており、彼女は大学時代から政治的な活動に熱中したほか、ロシアの革命家トロッキーがメキシコに亡命した際、家を提供したそうです。山羊座の火星天王星は熱い革命家なんだなーと思ってしまいました。
その一方で安心を壊した事故(バス=機械(天王星)=鉄(火星)の乗り物)とも感じられてしまいます。
5ハウスと11ハウスの違い
このオポジションは趣味娯楽と、仲間作りでの5と11ハウス。趣味娯楽が過激な政治運動で未来は理想の家族や国をつくるってことになるでしょうか。
ノエル・ティル先生は「5ハウスが愛情を与え11ハウス は受け取る」という言い方をしています。5ハウスで自分らしさの表出。この人の場合は火星天王星合ですから、神経が鋭い兵士みたいなキャラですね。天王星は距離を与えるし、火星は喧嘩腰だし、愛を与える時に非常にねじくれたやり方にも感じる。
そして受け取る時は11ハウスで太陽海王星合!かなり愛し方と違いますよね。思い切り愛して欲しい・・・という甘い期待と理想があります。
金星冥王星コンジャンクション、土星スクエア──縛られた女性性の深淵
このチャートの核心とも言えるのが、金星と冥王星の合(双子座)、そこに魚座の土星がスクエア(90度)を形成している配置です。
心理占星術において金星は「喜び・美しさ・女性性・芸術性」を表します。冥王星は「変容・死と再生・影の支配者」。冥王星は闇の帝王です。恐怖や不安感をもたらすエネルギー。
この二つが重なるとき、愛の喜びは単純ではなくなります。愛することは命をかけた変容であり、時に死のような深刻な体験になる。
冥王星は4ハウスから来ています。先祖から受け継いだ血の業、引きちぎれない魂の絆。フリーダのメキシコ先住民の血、大地と生死に根ざした文化的背景が、この冥王星に刻まれています。若い女性の美しさの裏側に、代々の「深い業(カルマ)」がついてくる。それが金星冥王星の形です。
そこに土星が90度でスクエアをかけます。土星は「制限・構造・責任」。魚座の土星は弱者への献身と、自己犠牲の恐れを持ちながら、その金星の喜びに制限するようにに働きます。
フリーダが実際に「コルセット」を身につけなければならなかった事実は、象徴的です。濃い女性性(金星冥王星)が、文字通り形で縛られた(土星)のです。
しかし心理占星術的に見れば、この制限があったからこそ、内側のエネルギーが絵という出口を見つけた。土星のスクエアは試練であると同時に、「形にする力」でもあるのです。その闇の不安や恐怖を形にする(土星)という作業が、彼女のアートの方向なのだと思われます。苦しい感じがありますよね。彼女は自己で痛めつけられた死と直面した体を、様々に描いています。とても痛々しものです。でも彼女の絵の凄みになっていきます。冥王星は隠れた深い情動も表し、彼女の「女性としての叫び」が今を生きる私たちにも訴えてくるからこそ、こんなにも長く彼女の絵が愛されているのだと思います。
個性化のプロセスとしてのアート
ユング心理学では、人生の目的を影(シャドウ)を含む自己全体を意識化していくプロセスを大事にしそれを「個性化」と言います。
フリーダのチャートは、冥王星という深淵の恐怖や闇を、太陽海王星の溶けやすい自我で受け取り、土星という形で固め、火星天王星の怒りとエネルギーで社会に打ち出す。
それが「自画像」でした。自分を描くことは、自分の影を直視する行為です。彼女は何十枚もの自画像を残していますが、それはすべて自分の影を意識化しようとしたように感じます。
縛られた(土星)闇の奥にある(冥王星)喜びを(金星)を繰り返しキャンバスに引き出すことで、フリーダは個性化のプロセスを生き抜いたのだと思います。
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